2012年7月8日日曜日

7/6 勉強会:45歳以上の人が会社をつくった場合、国が最大500万の助成金 ただし条件は厳しい ほか

1.(税務)相続取得の土地への課税は二重課税か?

・相続財産として取得した土地
 →相続税の対象
・上記土地を譲渡した場合
 →譲渡所得として所得税の対象


相続時までの土地の値上り益に課税されるのは相続税との二重課税では
→判決 : 値上り益に所得税を課すことを容認
 

  
2.(税務)損害賠償金に関する課税(法人税・所得税)

法人の場合】
  
損害賠償金の入手=収入として課税される
そのための諸費用=支出として所得から控除される

個人の場合】
  
原則: 損害賠償金の入手=非課税所得(所得税の課税対象から外されている所得)
例外: 個人事業者の業務に係る棚卸資産等に対する損害賠償金=事業所得等の収入とする


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 3.(税務)棚卸資産に転用した土地の売却益には圧縮記帳の適用認めず(東京地裁)


■事実関係
  
・土地を売却して買換えた際の売却益を損金算入できる『特定資産の買換えの圧縮記帳』の
適用対象資産からは、『棚卸資産』が除外されている。
当初固定資産として購入し、保有期間中に棚卸資産に用途変更した土地の売却益について、同制度の適用の可否が争われた。
  
納税者の主張
  
・固定資産として土地を取得してから用途変更するまでの期間に生じた値上がり益については、圧縮記帳が認められるべきである。
  
東京地裁の判決
  
売却時点で棚卸資産である場合、適用の対象外とされる。
※現在東京高裁で係争中。

4.(税務)連結法人税制:「控除対象個別帰属調整額」の計算に使用する税率について

「控除対象個別帰属調整額」とは・・・連結住民税の計算上、課税標準から控除する
繰越欠損金対応額のこと 
↓           
①連結住民税の計算上、連結開始前の繰越欠損金を課税標準から控除ができる。
②控除額は繰越欠損金に法人税率を乗じた金額
  
■EX
・もともとの課税標準 1000
・繰越欠損金 500
・課税標準から控除する額(←控除対象個別帰属調整額) 500×税率=150
・調整後課税標準 1000-150=850
  
【Q】
H24年4月1日より法人税率が30%から25.5%に変更となったが、
②の計算上乗じる法人税率はどちらを使うのか?
(税率が30%だった事業年度に生じた欠損金は30%を乗じて控除してよいのか?)
  
【A】
連結納税開始がH24年4月1日前である場合は30%、H24年4月1日以後であれば25.5%を使う。
理由⇒地方税法で「最初連結事業年度終了の日における税率を乗ずると規定されているため
  
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5.(会計)のれんの非償却

企業に対するインタビュー結果
⇒理論的には償却だが、比較される以上は非償却

6.(開示)監査・レビューと短信の適時性
  
決算短信は会計士等による監査・レビューの対象外
・H23.3期1Qの調査では約85%が未監査で発表
・徳倉建設がH24.3期の決算短信等の訂正を発表している
⇒取引所では、監査人との間に大きな意見の隔たりがある中での決算発表は、
 その旨を開示するよう要請
している。

  
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7.(会計)非上場株式の期末評価

・取得価額で計上(ただし下記要件を満たした場合は減損の検討が必要)
⇒実質価額(A)が著しく低下(B)
(A)@純資産(時価純資産)×所有株式数
(B)実質価額が取得価額から50%以上低下
⇒回復可能性(C)がある場合は、減損回避も認められる
(C)将来の事業計画等に基づき、概ね5年以内に回復すると認められる
     場合に、見込まれる金額分については減損しない
  
○ケーススタディ:債務超過会社への投資
・将来の実行可能な事業計画のなかで、投資の価値が担保される場合
投資直後に減損とならないただし毎期の事業計画の見直しが必要であり
事業計画を下回る場合は、減損の可能性あり

8. M&A成功のポイント
  
①外部の専門家を活用
②国別、地域別にある特異な制度を理解
③客観的でフェアなVAの算定
④シナジー効果を、特定マーケットに限定せずに検証
⑤リスク検証
⑥買収プロセスが相当進んでいても、止める柔軟性
  
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【助成金について】


9.高齢者等共同就業機会創出助成金

45歳以上の人が集まって会社を作った場合に、最初の6ヶ月間にかかった
 費用の一部を国が負担
してくれる制度


・対象
  会社都合で退職した人
  もしくは自己都合で退職して1年以上が経過した人
・要件
   45歳以上の人、3人以上により創設
   3人のうちの誰かが代表者
   3人の出資合計が全体の51%以上  等々

・助成金の額
   設立後6ヶ月間に支出した費用の2/3
   限度額は500万円



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